2011-06-13

出産キロク④ 3日目、ついに出産

陣痛室も3日目、陣痛促進剤投与が決まると、二晩の間一睡もしていなかったからか、テンションが異様に上がってmaxになってきた。

●4月21日(木)10:00過ぎ。
再び分娩室へ。いつものように分娩台にのぼって(笑)、今までの点滴(なんだったかわすれた)を促進剤に切り替える。
「はじめ少量でゆっくりスタートして、様子をみながら徐々に促進剤を増やしていきますからね。」
とK助産師さん。
もの静かだけど優しい雰囲気でしっかりしているので信頼できる。
しばらく分娩室で様子を見て、陣痛室に戻る。
15分もすると明らかに今までの陣痛よりも大きな陣痛が来るようになってきた。

陣痛の大きさを示す機械のグラフも急にグワァー!って大きい山を描き始める。

「おまえはさすが信じ込みやすいね、効果早い…笑」
とだんなさん。

めっちゃくちゃ痛くてしんどいんだけど、初めて陣痛が進んでることが身をもって分かったから、ヒャッホー!って浮かれてた。

赤ちゃんの心音も元気そう。
だんなさんはいつの間にかグラフを的確に読み取れるようになり、「次、いい陣痛来てるよ!ナイス陣痛!!いいよ!」
と謎の励ましをしてくれていた。
普段ならうざったいと思うところだけど(笑)、不思議とそうほめられると元気になって本当に励まされていた。
横に誰かいてくれることが心底ありがたかった。
だんなさんがトイレでちょっとでも席をはずすと泣きたくなるくらい怖くて不安になって、「はやくきて~!」と叫んでいた。

ちょくちょく様子を見に来てくれるKさん、その都度促進剤をガンガン多くしていく。

●13:00頃
陣痛はこの世のものと思えない痛みに変わってきて、痛すぎて声も出なくなって、「んが~~~っ!」と唸っていた。
なにか(大)が出てきそうな感覚もあって、苦しみの中で(そーいえば下剤?してないな…だいじょうぶかな??)と急に心配になってくる。
Kさんが「ちょっといれてみるね!」とテニスボールをお尻のしたに押し込んできた。
はっきりいって楽になったのかなんだかよくわかんない。
すると今度は猛烈に(小)に行きたくなる。
管を入れて出す?と聞かれるも痛そうで怖かったので、Kさんに連れられて這いずりながらトイレにいく。どういうわけかおしっこ出したいのにいくらがんばっても全然でない。
結局分娩台に行き、管を通して出してもらった。
陣痛のほうが1万倍ぐらい痛くて全然気にならなった。

もうこの頃になると起き上がったり、歩いたり、分娩台に横になったり、っていう一つ一つの動作が本当にきつくて、ちょっとでも動くと陣痛が来てる感じだった。

分娩台で子宮口をみてもらうと、
「すごいよ、がんばったね!!全開ですよ!」
おぉぉぉ。
と思った瞬間、壁の向こうに戻ったKさんに向けてH先生がなぜか「戻せ、戻せ」と言っているのが聞えた。「えっ!!!なぜ!!」
そしていきみはじめたにもかかわらず陣痛室へ戻された…泣

●14:00過ぎ
いきみはじめると、いきんでいる間は陣痛を感じないので急に気持ちが楽になった。
陣痛室で何度かいきみながら頑張って、再び分娩室へ。

分娩台にあがると、終わりが見えてきたわたしはめちゃくちゃ元気になっていた。
助産師さんが何人かやってきた。
わたしが陣痛の合間に笑って話をしていると

「間欠期に笑ってる妊婦さん初めて見た」
とみんなびっくりしてた。

「え、みんなこういうかんじじゃないんですか?」
と聞くと
「みんな合間もゼーゼーいってるよ」
といってた。
そうなの?

考えてみたら、陣痛の3日間があまりにもつらかったので、ようやく産めるんだ、会えるんだ、終るんだって思うと自分でもびっくりするぐらい全然平気になってた。

赤ちゃんの頭が降りてくると(この時が一番痛かった)、ついに先生が登場。
あれ?H先生じゃない。
2日前から先生の横にずっといたあの新人先生、キター!!
やっぱりこの人か…なんとなく予感はしていたけど正直ちょっと不安。

そしてさらに。
新人先生と同時に3~4人研修医チックな男の子がだだっと入ってきた。
ちょ、聞いてないんだけど~!!
とっさに、さっき陣痛室に戻されたのはコイツら(すいません)を待っていたのでは、と思った。

わたしが「恥ずかしいんですけど」
というと、わたしのおまたの真正面に陣取っていた青年たちは助産師さんに指示されてちょっぴり横にずれた。
(それだけかっ 笑)

後はほんとあっという間だった。

メスでチョキンして(ていうかパチン?)、そいで最後はぐぬぬぬー!って肩がくるって回る感じがして、そのあとドゥルン!と出てきて、そしたらそしたら、で、で、でたー!!!って感じで。

わたしもだんなさんも信じられなくて、若干ボーッとしていた。
「あぁ、、本当に赤ちゃんが入ってたんだ…。」
まず最初に思った。

そのあと、少しずつ感動が込み上げてきた。
赤ちゃんだぁ…、がんばって出てきてくれたんだ。

自然と涙があふれてきた。
横のだんなさんを見ると、目に涙を浮かべてちょっとだけ泣いていた。

赤ちゃんは
「マー!!マー!!!」
って元気いっぱい泣いていた。
3460gの大きな女の子の赤ちゃん。

メスでチョッキンはうわさ通り産む痛みのほうが大きくてほとんど痛くなかった。
そのあとの縫合のほうが痛かった。
そして縫合はめっちゃ時間かかった。
新人先生が縫合してる間、助産師のKさんが何度も「丁寧に縫ってもらって、良いですね~」と声をかけてくる。
(丁寧っていうか遅いだけじゃ…?)

そしてふと気付くとあの研修医風の青年たちはポジションが真正面に戻っていた。
青年たちが縫合の様子を茫然と見ていたのが妙に印象的だった。

赤ちゃんはそのまま感染症検査のため小児科に運ばれてしまったけど、結果問題はなく、無事一緒に退院できた。

こうして私の初めての出産は難産というか安産と言うかよくわからないけどなんとか無事に終わった。


出産キロクおしまい!

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